この仕事にはどんな能力が必要?

職業に必要な能力【職能】について詳しくみていこう

IT業界で求められる職能とは

職能について分かりやすいのが、IT業界だろう。特にエンジニアは、担当する分野・プロジェクト・フェーズにより、プログラミング言語フレームワークなど求められる能力が明確に分かれる。また、それらを取り仕切るプロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャーなど上のポジションの場合、言語などの知識やスキルに加え、コミュニケーション能力なども必要とされる。ただ単にスキルを磨けば良いという業界ではないのだ。

資格は希望する業界に合ったものを

転職成功のポイントは、履歴書の保有資格欄に目指す業界に応じた資格を記入することも該当する。持っている資格を片っ端から書いていけば採用担当者に響くわけではない。希望している業界とまったく無縁の資格をたくさん書いていても、入社後に活躍している姿は想像してもらえないだろう。

たとえば介護業界なら介護に関する資格に絞って記入するなど、どの業界でも使いまわせそうな履歴書だと受け取られる書き方をしないように注意が必要だ。

採用担当者が重視するポイントを知る

希望する業界への転職を成功させるためには、採用担当者が重視しているポイントを知ることが必要だ。採用担当者がチェックする部分を分かっていれば、そこをアピールすることで採用率がアップする。多くの採用担当者が重視しているポイントは、その職業に必要な技術だろう。例えば、介護の現場は人材不足に陥っているため、即戦力として働ける人材が望まれている。そのため介護の現場で役立つ技術を持っている人は採用されやすい。例を挙げると、排泄の補助やオムツの交換といった作業がすでに行えるならば、採用される可能性は高くなる。さらに採用率を高めるには、資格の取得が効果的だ。介護職員初任者研修や介護職員実務者研修、介護福祉士といった資格は、介護の仕事が行える証明になる。資格を持っていることで、どの程度の介護技術を身に付けているかという部分を、採用担当者は判断しやすいだろう。

採用担当者は協調性の有無もチェックしている可能性が高い。どんな仕事でも一緒に働くスタッフとの協調性が必要となってくる。そのため高い技術を持っていても、自分勝手な行動を取る人は採用されにくい。そのことを考えると、十分な経験がなくても協調性の高い人は、採用される可能性が高いと言えるだろう。先に例に挙げた介護職は、介護職員だけでなく、利用者や利用者の家族ともコミュニケーションを取る機会が多い。そのためコミュニケーション能力が高い人ほど採用される確率が高くなる。人と話すことが得意である人は、介護職への転職も視野に入れてもいいかもしれない。

仕事を進める上でも極めて重要な職能

仕事をしていくためには、職能を発揮することが重要である。具体的にいえば、専門性と自律性の両方に長けていることが極めて大切なポイントといえる。専門性とは、その仕事をこなしていく上での知識や経験、スキルなどのことだ。欲をいえば組織内でもずば抜けた適応力を持っていることが望まれる。例えば営業職であれば、人にサービスや商品を勧めることに長けていることである。極端にいえば、初めて会うような人とも直ぐに打ち解けることができ、そしてコミュニケーション能力にも優れているのだ。いわゆるトップセールスマンと呼ばれるような人には共通している点があるともいわれている。

モノづくりの現場でも、専門性に秀でている人は重宝される。同じ作業をするにも人一倍速いスピードで仕上げることができれば、生産性や効率性が向上する。当然ながら、組織内では一目置かれる立場になるだろう。一方、自律性も仕事をこなしていく上では必要不可欠である。自律性はわかりやすくいえば、自分をコントロールできる能力であり、職能を発揮するためにも重要な要素であることは間違いない。いくら専門性に優れていても、協調性や周囲への気配りができなければ、組織内での評価はある程度のものしか期待できない。仕事を面白くしていくために、専門性と自律性の両方に磨きをかけていくことが求められるが、決して容易ではないことも現実。事務系や技術系などの職能分野を問わず共通していえることなので、是非とも意識したいことだ。職種によって必要な職能は違う場合があるので、自分の仕事にはどんな職能が必要なのか詳細を知っておくべきだろう。